5、照明計画

建物の間取りが固まったら、間取りに応じた照明計画を行います。

今回は、間接照明を多用した照明計画を採用し、メーカー様よりご提案頂いた内容をベースに、調整を加えていく流れを採用しました。

間接照明は、建築化照明とも呼ばれ、建物本体の構造と照明器具の設置方法を同時に計画していく必要があります。

光源や照明器具自体が直接見えてしまわないように、設置場所を準備することが重要なのです。

照明メーカー・大工・電気工事担当者がうまく連動しなければ実現が困難です。

今回は私がメーカーと現場サイドのハブとなり、調整しながら照明プランの確定を行っていきます。

4、概算見積りの収集

今回の建物は、とても大きく、特殊な設備が多数採用された建物になるため、詳細の仕様を決定する前に、1度、概算見積りを収集することにしました。

基本的に、弊社のシンプルなプランで建設を行う場合は、ある程度事前にメーカーなどと交渉した仕様でプランニングを進めるため、お施主様をお待たせすることなくスピーディーに予算の算出ができるのですが、このモデルハウスのように特殊な作りになる場合は、どうしても予算の把握が難しくなります。

一度、概算予算を把握した上で、設備の仕様等の調整を加えて、最終プランを確定させていきます。

3、間取りの作成

現況測量が完了し、建設地の形状が分かった時点で、いよいよ間取りの作成に着手します。

担当する設計士によって、作図の仕方はそれぞれだと思いますが、私の場合は、外観を優先して建物の概形(デザイン)を決めるところからスタートします。

今回の土地は、東西南北のうち、東側を除く、3方が目立つ土地でした。

3方向をそれなりにカッコよく仕上げなくてはならないので、使いやすさとデザイン性を両立させることが少し難しかったのですが、数日かけて何とかそれなりに納得できる間取りを描き上げました。

<1F平面図>

玄関を入ってすぐにモデルハウスの打ち合わせスペースと、居住スペースに分かれるような間取りを採用しました。

広々としたリビングキッチンを配し、別空間にダイニングも準備しました。

キッチンを大きなステージのように見立て、他社様のモデルハウスでもなかなか目にすることのないトーヨーキッチンスタイルのステンレスキッチンを採用し、中央の冷蔵庫はドイツ製のリープヘルというステンレス製の派手さを感じるものをチョイスしています。

リビングキッチンとダイニングは、フルオープン折戸の先のタイルテラスと連続性があるように設計し、合計面積が40帖ほどの圧倒的な開放感が感じられる大空間を実現しました。

本来は、1Fに居室を2つほど設けて、2Fは完全に旅館空間だけにしたかったのですが、駐車スペースの確保の関係上、1Fにこれ以上の居室を設けることは困難だと判断し、2Fに居室を配置することにしました。

<2F平面図>

旅館風の異空間をイメージした2Fの間取りは、1.5坪の大きな半露天風呂と、同じく1.5坪のゆとりあるサウナルームを配した旅館スペースがメインです。

旅館スペースには、広々としたインナーバルコニーを接続し、サウナ入浴後にクールダウンをするための水風呂とリクライニングチェアを準備することにしました。

バルコニーの開口部は、周辺の建物からの目線を全て計算し、明るさや採風を意識しながらも目線を完全排除できるように設計しています。

サウナやバルコニー、居室スペースの全ての場所からテレビが見られるように各設備の配置を工夫し、サウナルームの前面はガラス張りにしました。

サウナルームは吸気や換気を計算して設計する必要があり、大工さんと綿密な打ち合わせを進めています。

旅館スペースの床には、新素材の洋風畳を配し、布団を敷けば家族で寝泊まりができるようになっており、洗濯機や冷蔵庫と同時に布団が収納できるクローゼットを確保しています。

旅館スペースとエレベーターからのみアクセス可能な主寝室は、当初予定していた「2Fは旅館風の異空間にする」を再現するために、意図的に別の居室と分離する設計にしました。

1F玄関から入って、エレベーターで2Fに上がると、まるで旅館に泊まりにきたかのような気分になれるようにしています。